このコラムは無料メールマガジン「アメニティ&サウンド音と快適の空間へ」 vol.12〜vol.64(2002年8/15〜2004年11/18)に音響システムの関連コラムとして連載していたものを編集掲載したものです。
ご存知のように、アナログAMラジオの音声や地上波TV放送の音声は、上下の音声帯域を制限されています。
ラジオやTVでは、放送曲のチャンネルごとに利用する電波の帯域とその仕様が決められています。この電波で送信する条件によって音声の周波数帯域に制限が加えられています。
最近のTVは、ラウドネスなどによって、ナローレンジの放送音声の上下、特に低音です。重低音○○○○は、放送音声ではありえないですから放送を試聴している時の低音がある程度豊かな音は補正している音ですね。ハイビジョン、ビデオ、LDなどの普及によって放送の音声帯域以上を再生する必要が生じてきたことや、TVのワイド化、大画面化によって画面サイズに見合った音量や、特性が求められることが要因でしょうか。
地上波TVはモノクロ放送開始以来、下位互換性を保証しながら電波帯域の仕様に拡張を加えてきました。
カラー放送であっても、モノクロTVで試聴できたり、ステレオ放送であっても、モノラル再生で問題なく試聴でき、文字放送されていても従来機器に影響を与えないという互換性は、他のメディアでは中々実現されていない互換性のように思います。
地上波デジタル放送で比較的短期間での地上波廃止の方向で進んでいるのは、少し残念な感じがします。
下位互換はできないとしても...。
電波帯域内での下位互換性を取ったためにモノラル音声は、ステレオLチャンネルの帯域になっており、ステレオソースをそのまま、左右チャンネルで帯域一杯を生かした状態で放送すると、Lチャンネルの方が大きくなり(元々左音声が音声用)、モノラルでは、右一杯に振られた音源の音は聞こえないという事態になります。
このステレオ、バイリンガル、副音声など、2チャンネル放送をしながらカラーで放送しているにも関わらず、モノクロ、モノラルの従来機器でも試聴できるという互換性は凄いと思います。
文字放送など、情報系に至っては、帯域の隙間、同期信号の隙間と、従来機器の受信に障害が出ないように拡張する努力や工夫は新しいデジタルメディアでも見習うべき点があるように思います。
CDとDVDの全メディアと仕様を資料を見ないで説明できる人は、関係者しか考えられないような状態ですが、DVD-RAM、RW系は、CDの時と同じように機器間の互換性がない事態が起こっています。
ディスクメディアと書き込み機器、記録と再生との互換性が同一規格であっても、取れない場合があるというDVDの事態は、かつてのCD−Rの時と全く同様のように見えます(現在、CDは大丈夫になって来ています)。
電化製品販売店の店長さんは、DVDメディアの相性やCDとDVDの全規格をお客様に説明できる店員さんがいたら、その店員さんを大抜擢しましょう (^^;。
電波の分類は、LF、HF、VHF、UHF、SHF、EHF(Low Frequency、High Frequency、Very High Frequency、Ultra High Frequency、SuperHigh Frequency、Extremely High Frequency)となっています。
地上波TVは、VHF(ベリー)とUHF(ウルトラ)の帯域です。
ハイビジョンなど衛星放送は、BS(ブロードキャスティング・サテライト)、CS(コミュニケーション・サテライト)と衛星のと通信方式の違いで呼称されています。受信方式はこの違いになるので妥当なのかもしれません
デジタルBS/CS放送は、衛星放送が元々デジタルありきなので、何か名前が付けられるのかと思っていましたが... そのままですね。 なにか、シリーズ名のように、DS(デジタル・サテライト)のような系列化がされるのかと思っていました(そんな衛星は無いと言われそうですね)。
B、C、と来たのでDで次がEですね。折角だからAもほしい所ですが、アナログ・サテライトはちょっと...アドバンストですか?
アンシンクロナス(非同期)はないと思いますが...インターネットは、帯域保証や同期できなくてもブロードキャスト用に利用しようともしていますから、これも有りのような気もします。
日本人には、ウルトラCS放送、ウルトラBS放送は円谷プロの番組専用チャンネルかと聞こえるので... やはりデジタルBS/CSでしょうか...。
元々デジタルなのに...? 次世代の紫外線方式CD、DVDは、デジタルCDとデジタルDVDと呼びましょう。
衛星放送について、音声の一部や制御信号はデジタルも含まれても、基本的にアナログ信号なので、やはり、デジタルはBSデジタルからではないかというご指摘をいただきました。
ご指摘の通り、反省すると共に、補完的文章が欠落した状態での表現になっておりましたことを、ここで訂正させていただくと同時に、お詫び申し上げます。
音響システムやオーディオ、AVに関連した雑記
「アメニティ&サウンド音と快適の空間へ」 vol.12〜vol.64に 音響システムの関連コラムとして連載していたものを編集掲載したものです。
音響測定、音圧レベル分布、伝送周波数特性
「アメニティ&サウンド 音と快適の空間へ」のvol.1〜10に連載していた 音圧レベル分布と伝送周波数特性に関連したコラムをサウンド コラムのページに編集して掲載しました。
サウンドコラム 音響測定編 音圧分布音圧レベル(SPL)、オクターブバンド、dB、ノイズ |
サウンドコラム 音響測定編 周波数特性周波数、基音と倍音、無響室、フラット再生 |