このコラムは無料メールマガジン「アメニティ&サウンド音と快適の空間へ」 vol.12〜vol.64(2002年8/15〜2004年11/18)に音響システムの関連コラムとして連載していたものを編集掲載したものです。
Japn.internet.comのデイリーリサーチの2月(2003年6月掲載時)のアンケート結果に「オーディオ機器への有料音楽配信」に関するものがありました。
▼オーディオ機器への有料音楽配信、7割のユーザーが「興味あり」
japan.internet.com デイリーリサーチ 2003年2月28日
(途中でページの終了のように見えるかもしれませんが、その下に
概略の結果が記載されています。)
http://japan.internet.com/research/20030228/1.html
この結果では、回答者中の実際の音楽有料配信の利用者数が少ないことや(300人中の11%)「インターネット利用者」が調査対象のため、一般的な傾向と見るのは早計かと思いますが、レコードメーカー各社や、家電メーカーが音楽配信に力を入れていることもあって「興味あり」という傾向は一般にも見られる傾向かも知れません。
メーカーのマーケティングにおいてユーザーアンケートで見られるのですが、多くの回答者が「興味がある」と回答しながら実際に希望どおりの製品やサービスを実現すると、購入されない、利用されない、幻の潜在ニーズというものもありますから、「興味がある」イコール「消費ニーズ」とは言い切れません。
オーディオ機器への音楽配信の場合では、利用したいから興味を持っているとは限らず、最近のCCCD(コピーコントロールCD)や、ラジオ、TVの放送デジタル化の流れもあり、音楽の商用流通形態自体に興味を持っている人が比較的多いということかと思います(利用したい=9%、興味はある=72% という結果を見ても)。
音楽配信とデジタルの音源は、コピーに対する著作権問題を多くのユーザーの指示を得るような方法で解決できていませんので、音楽配信に対す興味も利用方法や権利問題にまで及んだ幅広い興味の域にあるように思います。
同社の6/3(2003年6月掲載時)の記事に無線ホットスポットに関するアンケートが掲載されています。
▼ホットスポットの利用は進まず、「利用したことない」91%
japan.internet.com デイリーリサーチ 2003年6月3日
http://japan.internet.com/research/20030603/1.html
無線ホットスポットとデジタルTV、4G(第4世代携帯電話)などが実用化の段階に入ると、通信インフラが完全に整い、これまで有線放送やラジオ放送が担ってきた音楽放送も、情報端末に対する移動体通信ネットワークが一部を担うことになるかも知れません(料金の問題はありますが)。
権利問題とインフラが解決すれば、HDDビデオレコーダーのタイムシフト機能のように、放送している音楽をタイムシフト再生してマークアップするような方式でライセンス購入するような広告ビジネスモデルも考えられます。
メモも問合せも不要に、ほぼボタン1タッチで購入まで直結することも可能ですから音楽の広報手段としても有用かも知れません。
そうなると、デジタルTVやBSデジタルなど、双方向の機能を持つTVの放送の方が、より早期に番組内の全てが広告に繋がった放送になるのかもしれません。
音楽配信やAVサーバーが軌道に乗ると、タイムシフトでTVドラマを見ながら、BGMの曲を購入してサーバーにコレクションするということになるかもしれません。
放送の番組に利用されるものはBGMも含めてタイアップ曲だけという構造になるかもしれません。
音響システムやオーディオ、AVに関連した雑記
「アメニティ&サウンド音と快適の空間へ」 vol.12〜vol.64に 音響システムの関連コラムとして連載していたものを編集掲載したものです。
サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.41〜503D音響システムとスピーカ・アレイ Iosonoとサラウンド / プレーヤーとメディアのハイブリッド化(BD,HD DVD,DualDisk) / デジタルアンプとデジタルスピーカ(D級アンプと消費電力, 特徴-シンプルな構成- パワーアンプと伝送 -効率,発熱,クロスオーバー,デジタルスピーカの特徴) / 自衛隊の大砲を使ったコンサート / コーデックキラー(音声圧縮エンコードとノイズ) |
サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.31〜40InterBEE2003とHD放送(SD,HD,テレビ解像度) / 闇と静寂 / 騒音性難聴の防止薬品 / チェンバロにタンチョウヅルの羽根 / 海の音響技術(低周波ソナー LFAS, SOFAR, SOSUS, 音響トモグラフィー, 深層海流の温度計測) / 開発者の音作りと発想(デジタルの音作りと哲学) / 音効とCGスペクタクル映画(映画の音響効果とリアリティ) |
サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.21〜30 |
サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.11〜20 |
サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.01〜10デジタルオーディオと記録 DVD製造者認識コード(Disc ID) / CD誤り訂正と音質、ピット、誤り訂正 / CDリッピングで音質向上? / パソコンのサウンド機能 / 人間の耳−最も優れた音のセンサー(精密測定用マイク, カクテルパーティー効果) / パソコンの静音設計とノイズ / ホームAVサーバー / TV放送の音声と帯域 / パソコンVS家電 - データ交換 / DVDの評価表現「劇場上映時と」 |
音響測定、音圧レベル分布、伝送周波数特性
「アメニティ&サウンド 音と快適の空間へ」のvol.1〜10に連載していた 音圧レベル分布と伝送周波数特性に関連したコラムをサウンド コラムのページに編集して掲載しました。
サウンドコラム 音響測定編 音圧分布音圧レベル(SPL)、オクターブバンド、dB、ノイズ |
サウンドコラム 音響測定編 周波数特性周波数、基音と倍音、無響室、フラット再生 |