このコラムは無料メールマガジン「アメニティ&サウンド音と快適の空間へ」 vol.12〜vol.64(2002年8/15〜2004年11/18)に音響システムの関連コラムとして連載していたものを編集掲載したものです。
ファンレスiMacの登場以来、静音設計を謳うのパソコンが増えました。
以前にパソコンのオーディオ性能に関連したコラムを書きましたが、パソコンは、内部のシグナルノイズばかりではなく、ファンや、トランスなどの音、輻射ノイズによるTVなどへのノイズなど、ノイズと発熱による電力ロスが多い機器の筆頭株ですので、省電力化と静音設計は多いに歓迎される所だと思います。
パソコンなどのデジタル機器の電子回路には、動作すること電波を発生する性質を持っています。
不要輻射とは、このような電子回路から発生される電波を指します。
この電波は、TVなどにノイズとして悪影響を与えるため、メーカーでは、低減化するように対策がなされています。
また、国によりますが、ドイツなどの場合には、電化製品の不要輻射ノイズのレベルを厳しく規制しています。
現在のパソコンなどは、昔のパソコンに比較すると、非常に不要輻射のレベルは格段に改善されています。
任天堂のNintendo Online Magagineには、こんな記事もあります。
▼任天堂 こだわりその4さりげない気配りいろいろ
「不要輻射ノイズとの戦い」
http://www.nintendo.co.jp/nom/9901/sono4/sono4_01.html
ファンの騒音がなくなったため、電源トランスなどの振動による音が非常に気になるようになりました(iMacのことではありませんが)。
機器によってトランスの出す周波数や音量は異なりますが、かなり大きな音を出している物があり、異常ではないかと不安になることもあります。
家庭の周りを見回すと、冷蔵庫のコンプレッサー音以外にも、蛍光灯や近所のエアコン外扇機、換気扇の音など以外と雑音が多いことに気付きます。 身の回りの騒音の中でも、問題とされている騒音の中に、超低周波騒音と呼ばれるものがあります。
可聴帯域(20Hz)周辺の周波数から、可聴帯域以下の空気振動ノイズを超低周波騒音といいます。 可聴帯域以下の低周波騒音は、測定するにも、通常のマイクなどの音響機器が役に立ちません。
一般のマイクは、音を電気信号に変換するための変換器ですので、可聴帯域以下の低周波を扱えません。
さらに、録音なども同様で、一般のオーディオ機器は、20Hz以下はDCカット回路などで遮断されるような設計になっています。
この音というより、空気振動と呼ぶ方がふさわしい、超低周波騒音については、全く実害を感じない人が多いのですが、中には、生活に支障をきたすほど深刻な障害となっている人もいらっしゃるようです。
騒音の規制は、可聴帯域が対象ですし、その測定方法も当然、通常の騒音計を利用して測定されるものですから、超低周波騒音は、騒音の関連規制は適用外になります。
実際にどのような影響があるのかも、障害を感じる方にしかわかりませんので、実感できないのですが、可聴帯域に限らずノイズについては、正しい測定による実証と、何らかの対策が必要なのではないかと感じています。
パソコンは、超低周波騒音は出していませんが...(ハーモニックスとしては低周波も少し出しているかもしれません)。
音響システムやオーディオ、AVに関連した雑記
「アメニティ&サウンド音と快適の空間へ」 vol.12〜vol.64に 音響システムの関連コラムとして連載していたものを編集掲載したものです。
音響測定、音圧レベル分布、伝送周波数特性
「アメニティ&サウンド 音と快適の空間へ」のvol.1〜10に連載していた 音圧レベル分布と伝送周波数特性に関連したコラムをサウンド コラムのページに編集して掲載しました。
サウンドコラム 音響測定編 音圧分布音圧レベル(SPL)、オクターブバンド、dB、ノイズ |
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