オクターブとは、ある周波数に対して周波数の比率が2倍になる音程を意味しています。
オクターブバンドとは、ある周波数を中心として上限と下限の周波数の比率がちょうど1オクターブになる周波数の幅(帯域幅)のことをいいます。
中心の周波数をオクターブバンドの中心周波数といいます。
中心周波数foのオクターブバンドはfo/√2の下限周波数からfo・√2の上限周波数までの帯域と定められています。
その他にもオクターブバンドを分割した、1/2オクターブバンド、1/3オクターブバンドなどがありそれぞれ帯域幅が定められています。
周波数が低い帯域での1オクターブと高い帯域での1オクターブは、周波数から見た帯域の間隔に大きな差があります。
低帯域 : 50Hzの1オクターブは100Hz → 帯域の間隔:50Hz
高帯域 : 1000Hzの1オクターブは2000Hz → 帯域の間隔:1000Hz
ホワイトノイズ、ピンクノイズ、オクターブバンドノイズは、それぞれ以下のような種類のノイズです。目的によって使い分けられています。
単位周波数帯域(1Hz)に含まれる成分の強さが周波数に無関係に一定の雑音をホワイトノイズといいます。
周波数を横軸にエネルギーを縦軸にとってホワイトノイズをグラフ化すると、フラットなグラフになります。
ピンクノイズとはホワイトノイズに-3dB/oct の低域通過フィルタを通したもので、周波数を横軸にエネルギーを縦軸にとってピンクノイズをグラフ化すると、ピンクノイズは高い周波数帯域に行くにつれて右下がりのグラフになります。
ですから、ピンクノイズをオクターブバンドパスフィルターで測定すると、どのオクターブでみてもエネルギーが均一でフラット(平坦)な特性になります。
どのオクターブの帯域でみても音の大きさが同じ音であるため音響調整や測定ではピンクノイズがよく使用されます。
ホワイトノイズをオクターブバンドパスフィルターで測定した場合、オクターブバンドの中心周波数が高くなるにつれて右上がりの特性になります。
写真は、音響測定に使用する
騒音計の例
ピンクノイズに対してある特定の1オクターブの周波数帯のエネルギーだけを取り出した信号のことをいいます。
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