このコラムは無料メールマガジン「アメニティ&サウンド音と快適の空間へ」 vol.12〜vol.64(2002年8/15〜2004年11/18)に音響システムの関連コラムとして連載していたものを編集掲載したものです。
今回は、vol.10のURLクリップでDVD-R/DVD-RWの製造者認識コードに関連してDVDのメディアとドライブでの相性があるらしいとご紹介しましたし、(社)日本記録メディア工業会の記録メディアの件にも触れましたので、今回は、デジタルオーディオと記録メディアについて書いてみたいと思います。
DVD-R/DVD-RWの製造者認識コード詐称メディアというのが市場に出回っているらしいです(製造者認識コードでドライブの条件設定を最適化しているというのは知りませんでした。無知です)。
▼TDKの製造者認識コードを不当に用いた
他社DVDディスクの流通について
TDK カスタマーサポートのページ 平成14年7月10日
https://www.tdk.co.jp/tjtem01/tem00900.htm
ドライブメーカーさんが条件設定を製造者コードで行なっているということは、単なる「相性」というようなものではなく、「対応」「非対応」ということですね。
TDKさんの記述によると、2倍速などでは「対応」されていないと、うまくないように見えます。
詐称メーカーの行為はいただけませんが、製造者ID詐称は、もしかしたら、ドライブに「非対応」扱いされてしまうことを回避する目的かもしれません。
CD-R/RWが音楽の記録メディアとして普及したことに伴いオーディオの記録メディアとしてMDと共にあたりまえに利用されるようになりました。
CDには、Disk ID Methodという認識IDを記録することによって、記録面の色や特性に合わせて書き込みをドライブが調整できるようにする方式が採用されています。
CDs21ソリューションズという団体で決められ、ドライブやメディア製品で利用されています。
▼CDs 21 ソリューションズ
http://www.cds21solutions.org/
昨年(2002年8月掲載時)から国内でもエイベックス社などがコピーコントロールCDを制作しなければならないと考えるほど、CD-Rなどへのリッピング(デジタルコピー)やWinMXなどに代表されるデータ交換が一般化しました。
一般化しただけに、メディアやドライブに対する「うわさ」的な話も、昨年くらいからオーディオマニアの方などが集うわけではない場所でも耳にするようになったと思います。
▼「コピーコントロールCD関連リンク集」インプレスAVウォッチ
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/link/cccdlink.htm
CDには、音楽用の記録方式以外に、データ記録用の方式など多種の規格があり、デジタルならではの誤り訂正による補正があるため、データ記録のメディアの精度などの問題と、ドライブの再生側の問題などが入り乱れてうわさになっているように見えます。
CD-R/RWなどの記録と音質に関するディスクメーカーさんやドライブメーカーさんのインタビュー記事などを見ると、デジタル記録上は、データが間違いなく読み出せたとしても、CDの記録のされ方によって、アナログ信号では音質に差が出るということについては、共通の認識のようです。
プレスとCD-R、プリプロのCDなど聴感評価を行なうと、音の品位に違いがあり、同じデータから作成したCDであっても、制作方法によって違いが発生すると言われています。
共通で言われていることは、CDのピットという、データを記録面に生成している孔の形状や長さが、再生時の誤り訂正の発生頻度が変化するということと、誤り訂正の結果デジタルデータは、正常に訂正されるが、その時のドライブのアナログ音声出力には違いが出る場合があるのではないかということでした。
音響システムやオーディオ、AVに関連した雑記
「アメニティ&サウンド音と快適の空間へ」 vol.12〜vol.64に 音響システムの関連コラムとして連載していたものを編集掲載したものです。
音響測定、音圧レベル分布、伝送周波数特性
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