このコラムは無料メールマガジン「アメニティ&サウンド音と快適の空間へ」 vol.12〜vol.64(2002年8/15〜2004年11/18)に音響システムの関連コラムとして連載していたものを編集掲載したものです。
先月(2002年10月掲載時)、パソコンのオーディオ機能はユーザーに重視されていないというマーケティングのアンケート結果記事が発表されていました。
▼「パソコンの音環境、あまり重視されていない?」
japan.internet.com デイリーリサーチ 2002年9月20日
http://japan.internet.com/research/20020920/1.html
「パソコンの音環境はあまり重視されていない」という傾向は程度の差こそあれ事実かと思います(アンケート事態の結果とは関係なく)。
他の分野の製品、自動車や、TVなどを考えて見ると、必ずしも、カーオーディオが充実している自動車ばかりではありませんし、TVの内蔵スピーカも音質が重視されている物が全てではないように、パソコンの内蔵音源やスピーカも、たとえパソコン市場が成熟して、完全にAV機能の利用が一般的になったとしても、重視しない人はある程度以上の割合で存在することになるのではないでしょうか。
パソコンメーカーの競争も、秋のモデル(2002年10月掲載時)では、DVDとTVチューナーなどを付属するモデルなどが各社用意されるなど、パソコンの家電化傾向は、まだまだ、促進される傾向にあるようです。
先日(2002年10月掲載時)、SONYのプレイステーションにHDビデオレコーダーの機能を搭載する計画があるらしいとの噂が流れていましたが、家庭用ゲーム機とTV、パソコン、電話、AV家電などの境界線が、ますます、はっきりしなくなってきています。
最近、DVDをパソコンで(少し古いモデルです)再生して見てみましたが、オーディオのミキサー設定を変更しないと、音声がクリップしていたり、警告音のボリュームが最大レベルで出力され、ドッキリするなど標準OSのオーディオに関する部分では、不満な仕様も多々あります。(オーディオ性能を謳っていないモデルだと音質うんぬんという以前の音ですし...)
DVDドライブ搭載がスタンダード化してきていますから、音質や画質などAVの能力の向上も期待できるといいたいところですが、価格競争の熾烈さ、パソコンの世代交代の速さ、利用目的などを考えると、まだまだ、十分なオーディオ性能を持ったパソコンがスタンダード化(特化したモデルは音質も良いでしょうが)するには時間がかかりそうな気がします。
ユーザー動向に敏感な量販店やTV通販がウェイトを置かない機能は、一般的に重視されていないのだということは明白です。
もし、オーディオ環境が重要とされる傾向が強ければ、深夜にTV放送されているTVショッピングのパソコンは、AV性能が良いことを強力にプッシュしているはずですが、そのような販売方法は取られていません。
販売促進に付属する周辺機器も、プリンタ、スキャナだったりしますし、付属ソフトも、ワード、エクセルだと強調していることが多いと思います。
AV機能がスタンダードに強化された時、本当にパソコンならではの音響機能が工夫され、新しい展開も見られるかもしれませんから期待しているのですが...。
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