このコラムは無料メールマガジン「アメニティ&サウンド音と快適の空間へ」 vol.12〜vol.64(2002年8/15〜2004年11/18)に音響システムの関連コラムとして連載していたものを編集掲載したものです。
CDを再生できないCDプレーヤーというと極端な言い方になりますが...知識のない一般消費者にの方にとっては、現実に起こっていることかもしれません。
再生できないCDは、ご存知、コピーガードCD(CCCD)です(本当は、CD側に「Compact Disc」ロゴがないようにCCCDがCDにあらずというのが正しいですが...)。
昨年(2003年2月掲載時)あたり先陣を切ったエイベックスのCCCDは、大変な波紋を呼びましたが、エイベックス、EMI、ビクターエンターテーメントに続いて、ソニーミュージックも1/20(2003年2月掲載時)からコピーガード付きCDになってきていますので、その種類は非常に多数になりました。
CCCD(Copy Control CD)とは、音楽をデジタルでの複製を防止するために、CD規格外でありながらプレーヤーでは再生可能にしようとする方式のことです。
技術的には、MidbarのCDS(Cactus Data Shield)方式を基本にソニーミュージックのレーベルゲートCDなど、運用レベルで複数のコピーガード方式があります(レーベルゲート方式は、ネットワーク認証によって初回コピーのみを可能にしています)。
2003年1月22日以降発売分から、ソニーミュージックの邦楽CD(12cm)も全てCCCDになります。
▼「コピーコントロールCD関連記事リンク集」
インプレスAVウォッチ
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/link/cccdlink.htm
もっとも、AV機器として販売されている純粋なCDプレーヤーでは、再生トラブルが起こる確率は低いかと思いますが、mp3にエンコードしたり、CD-R作成が可能な機器に対してはガードのしくみによって音楽再生自体できない機器が存在します。
ソニーミュージックのFAQに掲載されている「再生できない可能性があるCDプレーヤーにはどのようなものがありますか?」の回答には以下のように記載されています。
これらのCDプレーヤーは正式なCDプレーヤーですが、CCCDをCDと認識したユーザーからは、再生できないCDプレーヤーではないCD機器になります。
▼インプレースAVウォッチにソニーミュージックの
レーベルゲードCDのインタビューがあります(2002年11月20日)。
「レーベルゲートCD」についてSMEに聞く
〜 レーベルゲートCD導入の真意とは? 〜
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20021211/dal81.htm
音楽ビジネスを保護するために、不正なコピーから保護する機構が必要となっていることは誰もが認めることだと思いますが、現状では、残念ながらユーザーには不評な方式のようです。
レーベルゲートCDは、ユーザーのコピーを可能にしながら不正コピーを防止しようという折衷案で、提案は評価されていますが、やはり無条件な利便性がなくなるため好評というわけには行きません。
▼「音楽 CD の条件付きコピー可能な技術に、
消費者は冷ややかな目」
japn.internet.com デイリーリサーチ 2003年1月29日
http://japan.internet.com/research/20030129/1.html
エンドユーザーのレベルでは、どの程度のCDプレーヤーで問題が生じているのかが判りませんが、知識のないユーザーが不利益を被っている可能性は冷静に考える必要があります。
音響システムやオーディオ、AVに関連した雑記
「アメニティ&サウンド音と快適の空間へ」 vol.12〜vol.64に 音響システムの関連コラムとして連載していたものを編集掲載したものです。
音響測定、音圧レベル分布、伝送周波数特性
「アメニティ&サウンド 音と快適の空間へ」のvol.1〜10に連載していた 音圧レベル分布と伝送周波数特性に関連したコラムをサウンド コラムのページに編集して掲載しました。
サウンドコラム 音響測定編 音圧分布音圧レベル(SPL)、オクターブバンド、dB、ノイズ |
サウンドコラム 音響測定編 周波数特性周波数、基音と倍音、無響室、フラット再生 |