このコラムは無料メールマガジン「アメニティ&サウンド音と快適の空間へ」 vol.12〜vol.64(2002年8/15〜2004年11/18)に音響システムの関連コラムとして連載していたものを編集掲載したものです。
2003年国際放送機器展/Inter BEE 2003(International Broadcast Equipment Exhibition 2003)が、11月19日から21日まで千葉、日本コンベンションセンター(幕張メッセ)で開催されています(2003年11月掲載時)。
国際放送機器展は今年で第39回となる音と映像のプロ、放送関係者向けの展示会です。
今年はTV放送50年という年でもあり、地上デジタルTV放送開始の年でもあります(2003年11月掲載時)。
同時開催の講演でも「オーストラリアの地上デジタル放送の現状」「米国におけるデジタルテレビへのシフト」、「ブロードキャストサラウンドへのアプローチ」など地上デジタル放送関係の講演などがプログラムされています。
▼2003年国際放送機器展(展示会の案内のみです。出展内容は各企業のHPで)
http://bee.jesa.or.jp/
地上デジタルテレビは秒読み段階に入り12月1日から開始(2003年11月掲載時)となることはCMなど告知が盛んですのでよくご存知のことでしょう。
放送局と受信のコスト問題、多少強引ともいえる国策としての2011年アナログ放送停波までの推進方法などから(国策というのは諸事情を超越するので強引な傾向があるかと思いますが)強引な推進に対する反対意見なども見かけます。
地上デジタルTVは、高解像度(ハイビジョン)、デジタルの高音質、双方向データ放送やEPGなどに対応し、先日発表(2003年11月掲載時)された録画制限などの仕組みを備えたTVチューナー、受像機になります。EPGの対応や双方向などのために完全に情報化家電、完全デジタルAVの域に一般家庭のTVチューナーが移行するということです。
EPGや双方向性のための問題として語られる中には、通信インフラの問題も含まれています。
本来の能力を発揮する上で前提とされている通信回線は低速なアナログ電話回線ではないと思いますから、電波や受信機以外に通信インフラの整備という課題が伴います。
ITバブル後期には盛んに言われたデジタル・ディバイドの問題はTVのレベルで問題になるようになるかもしれません。
放送機器もコンテンツ製作や記録メディアなどまでメリット、デメリットが広範囲に及ぶため、そのコスト、経済効果が期待と不安を持って見守られています(全てを7年で完遂する国策ですね)。
このような一般的なハードの諸事情の激変もありますが、同時にソフト面での変化が大きいことは(画質、音質、双方向性など)、各所で述べられている通りです。
すでに、DVDやBSデジタルの普及によってAV環境は変化してきていますが、地上デジタルTVは普及率と背景が全く異なり大きくなります。
家庭のAV環境がインタラクティブで高画質、高音質になり、サラウンドなどにも対応した環境の普及がさらに進みますから、映画館などの商用施設に対する影響もプラスもマイナスも含めて現れることになるかもしれません(以前に話題にした音声の上下方向を含む、さらなる多チャンネル化など)。
地上デジタルTVに関連したソフト面では、放送の録画に伴う製作コスト、広告モデルの変化の予想などを良く見かけます。
家庭のメディアの変化による、商用サービスのソフトへの影響は、あまり見かけませんが(今はそれ以前の問題なので)ビデオやCDなどが与えた影響があったのと同様、何らかの質的影響を与えることになるのではないでしょうか。
音響システムやオーディオ、AVに関連した雑記
「アメニティ&サウンド音と快適の空間へ」 vol.12〜vol.64に 音響システムの関連コラムとして連載していたものを編集掲載したものです。
サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.41〜503D音響システムとスピーカ・アレイ Iosonoとサラウンド / プレーヤーとメディアのハイブリッド化(BD,HD DVD,DualDisk) / デジタルアンプとデジタルスピーカ(D級アンプと消費電力, 特徴-シンプルな構成- パワーアンプと伝送 -効率,発熱,クロスオーバー,デジタルスピーカの特徴) / 自衛隊の大砲を使ったコンサート / コーデックキラー(音声圧縮エンコードとノイズ) |
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サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.31〜40 |
サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.21〜30 |
サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.11〜20CDを再生できないCDプレーヤー CCCD(Copy Control CD) / 音質は確実に落ちている? / 手軽に音響測定 / アカデミー音響賞、音響効果賞 / デジタルTVの双方向性 / テクノロジーと本質の視点( デジタル・オーディオは高音質か? ) / PCMはCDと同じ? / デジタルアンプの時代( デジタルアンプのコンシューマ化 ) / オーディオ機器への音楽配信 / 家庭の音場補正 |
サウンドコラム 音響とAV,オーディオの四方山vol.01〜10デジタルオーディオと記録 DVD製造者認識コード(Disc ID) / CD誤り訂正と音質、ピット、誤り訂正 / CDリッピングで音質向上? / パソコンのサウンド機能 / 人間の耳−最も優れた音のセンサー(精密測定用マイク, カクテルパーティー効果) / パソコンの静音設計とノイズ / ホームAVサーバー / TV放送の音声と帯域 / パソコンVS家電 - データ交換 / DVDの評価表現「劇場上映時と」 |
音響測定、音圧レベル分布、伝送周波数特性
「アメニティ&サウンド 音と快適の空間へ」のvol.1〜10に連載していた 音圧レベル分布と伝送周波数特性に関連したコラムをサウンド コラムのページに編集して掲載しました。
サウンドコラム 音響測定編 音圧分布音圧レベル(SPL)、オクターブバンド、dB、ノイズ |
サウンドコラム 音響測定編 周波数特性周波数、基音と倍音、無響室、フラット再生 |