淡路花博 ジャパンフローラ2000

BassShaker 体感振動システム納入事例
AURA SOUND / オーラサウンド
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AURASOUND製品 スピーカーユニット 体感振動ユニット

製品情報 : Products Information
株式会社エーアールアイ / ARI
ARI CO.,LTD.

体感振動システムの納入事例 振動システムの設計と検査システム

振動システムの設計 / 伝送経路とパワーアンプほか


振動システムラック 増幅架

振動させるシステムとしては、BassShaker のドライブ信号を演出全体のオーディオトラックの専用1トラックに収め、その信号を増幅しドライブしました。

振動ユニット用パワーアンプ

ドライブ部は、BassShaker 6ユニットにつきパワーアンプ1ch 400W の割り当てで構成し、効率のよいスイッチングアンプを使用しています。


振動ユニット BassSHaker ACT-50-4

6振動ユニットにつき400W

6×50 = 300Wとなりますから、オーバードライブ状態(連続入力50W以上で短時間ドライブする状態)可能になります。 アンプや配線などの状況や、アトラクションの要件によって、ドライブ能力を決定しています。

機械室から振動ユニットまでの伝送経路

現場での設置工事中のラック裏配線

BassShakerまでの伝送方法としては、拡声放送設備のようにパワーアンプから100Vライン伝送をする方法と電圧を上げること無くローインピーダンスで伝送をする方法が考えられました。 100Vライン伝送は、伝送損失が少ないことや配線も渡り配線で済むことなどメリットも大きいのですが、

  • 75W容量の変換トランスは体積も重量も大きく、設置には不向き
  • 設計当初から設備メンテナンス用の検査システム
    を導入する計画があった

以上の理由から、ローインピーダンス伝送を採用し、配線はBassShaker1ユニットごとに1本ずつのケーブルをアンプラックまで配線しています。 そこで設計図から配線長を測り、入手可能かつ施工が容易な配線サイズと伝送損失の検討を行ってケーブルを決めました。

EMG信号受信時の非常制動

非常放送時の出力停止機能

さらに、システムは非常放送時の出力停止機能を備えています。 音を出す設備ではないため非常カットの必要性は所轄消防署の判断によるのですが、非常時のことですので基本的に設計に入れるようにしています。

振動システムのブロック図

体感シアター 振動システムのブロック図
振動システムのブロック図
PA : Power Amp
DATA ACCUISION (データ・アクイジョン)

後記の検査用に付加しているこのシステム用に制作した計測装置です。 この検査装置によって、ユニットと配線の定期検査を数十秒で自動計測することを可能にしています。

短絡(ショート)切断(オープン)になってしまった回路があると、画面(DISPLAY)で位置と回路を特定することができるようになっています。

主な機器構成


品名 仕様 数量
BassShaker ACT-50-4 96
パワーアンプ 400W×2ch スイッチングアンプ 9
ジャンクションユニット 1in-6out×5 デジタル計測機能搭載4
ディバイディングアンプ 1in-10out 2
セレクタ 2in-1out PC制御 1
回線検出装置 集計、判定用PC搭載 1
パワーディストリビュータ AC100V15A×2回路 5
システムラック 19インチラック45U 3

自動検査システム / 設置時のテストと定期メンテナンス

シアター機械室の通用口

このシステム設計の段階でメンテナンスを考慮し検査システムを導入しました。

2ヶ月に1度の夜間メンテナンスをおこなうため、BassShakerの電気的な計測を自動化し、正常、短絡、断線の判定をする検査システムを設計、導入しました。

この振動ユニット検査システムは、本件のために新たに開発したデジタル計測装置と専用に作成したPCの計測制御ソフト(Windowsアプリケーション)で構成され、約30秒で全96ユニットの自動検査をすることができます。

振動ユニット検査システムのアプリケーション画面
振動ユニット検査中の表示例

振動ユニット検査の画面表示

上図は、出荷前にソフトウェアとハードウェアのシステム機能動作テストを行っている時の表示例です。

が正常検査終了、未検査、短絡、断線となっており、異常回線は、回線番号が表示されるようになっています。 振動ユニットとの回線検査の他に、検査器(ハードウェア)の機能・通信異常の検出を行います。

夜間メンテナンス

96ユニットとその回線をマニュアルで検査していると相当な時間がかかります。 また、実際には発生していませんが、万一、開催中にユニットが不良を起こした場合でも、位置も特定できているため、対処も迅速に行うことができます。

検査は、約30秒でできるため、必要であれば、上映時間の合間でも実行できる検査システムになっています。

シアター運用時のソフトウェア表示
シアター運用時のソフトウェア表示
シアター運用時(ロック中)のソフトウェア表示
シアター運用時(ロック中)の表示
振動ユニット検査中のソフトウェア表示
振動ユニット検査中のソフトウェア表示
検査完了時のソフトウェア表示
検査完了時のソフトウェア表示
検査完了、異常検出リストのソフトウェア表示
検査完了、異常検出リストの表示
非常制動時のソフトウェア表示
非常制動時のソフトウェア表示

花博開催中に故障は発生しませんでしたが、この検査システムの導入によって定期メンテナンスは時間内に少人数で終わらせることができました。

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