片倉城跡公園(かたくらじょうせきこうえん)は、
東京都指定史跡になっている片倉城跡(かたくらじょうあと)の史跡の高台と沢や沼地などの低地部を園路整備、造園し、
桜や躑躅などをはじめとする植木や菖蒲田が作られた、史跡と湧水、北村西望氏ゆかりの彫刻など、多くの特徴を持つ公園です。
ここでは片倉城跡公園で時々に撮影した公園木や花、彫刻などを中心に掲載しています。
片倉城跡公園 : 八王子市片倉町2475
片倉城跡公園(かたくらじょうせきこうえん)は、 東京都の指定史跡「片倉城跡(かたくらじょうあと)」を中心に 湧水による沢や沼などの湿地(東京の名湧水57選、No.20)を背景に、 桜をはじめ植栽された公園木や雑木林、湿地の植生が集まっている点が魅力的な公園です。
規模は大きくありませんが、公共交通機関からの便が良く、 高台の城跡の地形、里山をイメージして作られた水車小屋や菖蒲田などが織り成す光景は、 自然を感じさせながらも、 純粋な自然保護型の公園とは一味違った味わいを持った八王子市を代表する公園の一つといえます。
スポーツ施設があるところや小宮、陵南、小山内裏などの都営公園には管理事務所がありますが、 市営の公園としては数少ない管理事務所に係りの方がいらっしゃる公園です(史跡地であるためだと思います)。 また、都営公園以外では、パンフレットが常備されているのも稀な存在です (普通の近隣公園には当然パンフレットは用意されませんから)。
東京都の指定史跡でもあり、東京の名湧水57選にも選出されている片倉城跡公園は、 当然ながら「八王子八十八景」にも選出されています。
片倉城跡公園は、大きく分けると、管理事務所や彫刻広場、池のある住吉沼のあたりの低地部、 水車小屋と菖蒲田のあたり、住吉神社と本丸、二の丸広場、見返台などの城跡の高台、 湯殿川に隣接する位置に作られた広場などから構成されます。
城跡地としては住吉神社を含む高台の部分で、空掘りなど、地形が良く残っているとされています。 二の丸広場や本丸広場は、桜や百日紅、寒椿など、いろいろな植栽で造園され、殊に桜が咲く広場は公園としても魅力的です。
純粋に城跡の地形を味わいたいとお考えの方は、冬シーズンや春の早い時期に行かれると落葉樹の葉や草が茂っておらず、地形が見通しやすいので、 カタクリが咲く早春や桜が咲く頃は、花の彩りも楽しめる最良のシーズンかもしれません。
雑木林のカタクリやヤマブキソウ、ウバユリ、ヤマユリなどの植生に加え、 公園として植栽された桜や躑躅、ハナミズキや西洋シャクナゲなどの公園木や 湧水を利用した池や花菖蒲や蓮といった湿地、水場の植物と季節の彩りも豊かです。
湧水を利用したビオトープのホタルやトンボなどの昆虫、カワセミやサギ、カワウなどの水鳥と雑木林に来る野鳥なども見られます。
カタクリやヤマブキソウの時期には、来園者が多いですが、他の時期には、それほど人出が多い時は多くありません (ウォーキングのイベントなどと遭遇すると別ですが)。
城跡の史跡地としても、豊かな植生による季節の彩りも、 交通の便が良く、全てを見て廻ったとしても手ごろな規模の片倉城跡公園は、 魅力的なシーズンを選んで訪れてみていただくと満足度が高い公園であると思います。
ほぼ、隣接しているといって良いほどの近くには、片倉つどいの森公園があり、 つどいの森からは天気が良ければ、広場で富士山も見えます。
300mほどの距離の2つの公園の間は農地で見通せていますし、 片倉つどいの森公園の調整池の石組などは片倉城跡のイメージともマッチしています (きっと、片倉城跡に構造物を作るわけには行かないので意識して造園されていますね)。
片倉つどいの森公園だけを見ても八王子市内では大きい方の公園ですし、 片倉城跡公園とを併せて訪れれば、かなり大きな公園地に行くような気分を味わえます。
水車小屋の風景 | 東京の名湧水57選 |
二の丸広場の藤棚 | 片倉城跡の案内 |
カタクリ | ウメにメジロ |
ツバキ | ヤマブキソウ |
菖蒲田 | 空掘の紫陽花 |
林のヤマユリ | 池の脇のヤマブキ |
キツネノカミソリ | 林のウバユリ |
サルスベリ | ナンジャモンジャノキ |
トチノキ | ツリフネソウ |
八王子市の「彫刻のまちづくり ─まちは大きな美術館─」 と名づけられたパブリックアートの文化支援活動の一環として市内に107基が公開、展示されており、 片倉城跡公園の彫刻は、その作品群の一部とされています (移転や設置準備中で展示されていない作品があります)。 オープンスペースに展示されている片倉城跡の彫刻は、 周りの植栽に彩られ、季節ごとに味わいが異なります。
北村西望氏が彫刻の展示場所として指定された片倉城跡公園には、 特別に19基と多く、北村西望氏の作品(自刻像、浦島−長寿の舞)と西望賞の受賞作品(17基)が彫刻広場を中心に 低地の園路や広場に設置、展示されています。
浦島−長寿の舞 | 貌 |
希望 | 憧れ | 春風 | 春休み |
早く来ないかなあ | 春を感じて | 少年 | 雪の朝 |
アテネの戦士 | 酔っぱらい | 風景−海− | ダンシングオールナイト |
夢につつまれ | ダナエ | 長い髪 | 独 |
※画像のリンク先に色々なシーズンの彫刻の写真があります。
片倉城跡公園が含まれる散策マップには、八王子市の作成している 「ハッチー・ウォーク(八王子市ウォーキングマップ)」という 健康づくりを目的に作られた散策コースと 「八王子発見物語21〜ディスカバーウォーク」(イラストマップ) という観光用ガイドがあります。 東京都の「歴史と文化の散策道」という散策コースにも片倉城跡が登場します。
「ハッチー・ウォーク」の「8.歴史散策コース」が片倉城跡のコースです。 京王片倉駅と北野駅とを結ぶコースですが、JR片倉駅から北野台の白山神社をぐるっと廻るコースになっています (北野街道か湯殿川沿いに行くと近いですが「歴史散策」になりませんね)。
イラストマップの「9.片倉城跡公園と寺院を巡るコース」が、 京王線北野駅から片倉を通って京王線山田駅までのコースになっていて、 中間あたりで片倉城跡公園に立ち寄ります。
市の案内ページでは駐車台数が少ないので公共交通機関で出かけるようにと案内されています。 特に、人が多く訪れる春シーズンなどは公共交通機関でいらっしゃった方が無難かと思います。
片倉城址公園への自動車のアクセスは、国道16号沿いですので入口を見落とさなければ問題ないと思います。 駐車場も入口に設けられています。 位置は「片倉駅入口」の信号の少し北側、北野街道とJR横浜線の高架の間です。 国道16号の他には自動車で乗り付けるような場所や駐車場はありません。
最寄駅は、JR横浜線の片倉駅、京王高尾線の京王片倉駅、 八王子市の案内には「JR横浜線片倉駅から徒歩約5分。または京王片倉駅から徒歩約7分」とされています。 京王片倉駅側から向かう時には、いつも湯殿川沿いの広場から入園するからかもしれませんが、 JR片倉からと京王片倉からは大差ないように感じます。
バスの場合は、国道16号線沿いの路線バスの「片倉駅入口」と「片倉城址」のバス停の間に位置しています。 この路線は非常に混雑する時間がありますので注意が必要です(国道16号自体が混雑しますし)。 駅から近いですので、鉄道でも、バスでもあまり変わらないところからの場合は、鉄道のご利用が良いのではないでしょうか。
「はちバス」の「東部コース沿線の見どころ」の中にも片倉城跡公園が案内されていますが、 「はちバス」はJR片倉駅が最寄のバス停留所ですのでJR片倉駅からの徒歩となります。
秋の住吉神社参道 | 桜が咲く片倉城跡公園 |
コスモスの咲く湯殿川 | 片倉城跡公園入口 |
「歴史と文化の散策道」という東京都の策定した都内全23の散歩コースがあります。
八王子市内を通るコースは「23.高尾八王子コース」という高尾山口駅から片倉駅をめぐるコースが該当します。
途中の真覚寺で「多摩御陵・銀杏並木散歩」と「関東武士ゆかりの地散歩」 と名づけられた2つの区間に分けられています。
片倉は終点側です。 片倉から進んでも良いですが、 全体図の案内が八王子駅の近くと多摩御陵の参道入口に設置されていたと思いますので、 コースが良く判らない方はこれを確認した方が無難です。 歩道に設置されたポイントは意外と見つけにくい物もあります。
真覚寺でコースが区分されていますので、 一気に廻ろうと考えず、 京王線めじろ台駅を始点や終点にすることで、 それぞれを別の日に散策してみるのも良いのではないでしょうか。
アズマイチゲ | 片倉沢の二輪草 |
エゴノキ - 本丸広場 | 水車小屋の未央柳 |
片倉城跡公園の八王子市のページ他、関連する外部リンクです。
八王子八十八景 みどり・公園の景 - 3 片倉城跡公園(片倉町2475)
「八王子八十八景」 ( 八王子市のホームページ )、一覧、パンフレットなど。
八王子市の片倉城跡公園の施設案内のページです。 ページ内に「片倉城跡公園散策マップ」というパンフレットのPDFが公開されています。
南西部地区ゆめおりパークの片倉城跡公園詳細ページです。
片倉城跡公園の公園管理団体 南西部地区ゆめおりパークのページです。
※リンク先が変更されたり削除されている可能性がありますがご了承ください。
このページはARIの事業所の周辺や八王子市内の様子を時々の写真を中心に掲載しています。
記事中の施設のご利用などに関するお問い合わせは、公式ページなどの参照リンクを掲載していますので、
お手数ですがリンク先をご覧ください。
※公式ページや管理団体が未掲載の場合もありますがご了承ください。