ラックマウントとサイズ、規格、ハーフラックサイズについての補足です。
ラック、ユニットシャーシ分類の内、19インチラックに関する規格を指しています。 ある基準の高さを1U(ユニット)とし規格が定められており、 ラックにマウントすることを前提に設計されている機器は、基準高(1ユニット)の整数倍の高さになるように設計されています。
国内の音響設備で用いられる規格には、JIS規格と欧米のEIA規格があります。 コンシューマ機器も含めて一般的にはEIA規格に準拠した機器が多く、 JIS規格は主に放送局などで用いられています。
EIA規格には、機器をラックに固定(マウント)するための止めビスの間隔の規格が2種類あり、ユニバーサルピッチ、ワイドピッチと呼んでいます。使用するラックのピッチを確認してラック側に合わせて機器の選択を行うようにします。(下表参照)
JIS規格 | EIA規格 | |
---|---|---|
幅 | 480mm | 482.6mm(19インチ) |
高 | 50mm | 44.45mm |
取付穴寸法 | 幅ピッチ 465mm 高さピッチ 50mm |
ユニバーサルピッチ 幅ピッチ 465.1mm 高さピッチ 15.875mm-15.875mm-12.7mm の繰り返し |
ワイドピッチ 幅ピッチ 465.1mm 高さピッチ 31.75mm-12.7mm の繰り返し |
ラックマウント用のエフェクタなどの音響機器には、ハーフラックサイズと記載されているものがあります。 ハーフラックサイズは、文字通り、幅が半分のサイズであることを指しています。
ハーフラックサイズの機器は、ラックマウントでも利用可能でありながら、 コンパクトなサイズに収めることを意図して設計された機器です。 小型のため、電源がACアダプタになっていることも多いため、ラックマウントする場合には、 アダプタの設置方法なども配慮する必要があります。
通常サイズの場合には、取り付け金具(付属する場合も、付属しない場合もあります)を本体に取り付ける だけで固定できますが、 ハーフラックサイズの機器をラックに取り付ける場合には、サイズが半分のため固定用の器具が必要です。 発熱や取り付け方法によりますが、横に2台収納することができる場合にはコンパクトに収納できます。 1台設置する場合には、片側は器具で蓋をした状態にします。
このページは、音響技術に関する専門用語や、技術開発に関する掲載記事中のキーワードについてのご紹介が複数箇所で必要になった項目をまとめた共通の用語紹介ページです。
用語説明を含む関連性の高い内容のページがある場合には、そのページへのリンクになっている場合があります。専門用語を網羅しようという用語辞典ではありませんので記載内容が十分とはいえませんが、ご参考になる部分がございましたら幸いです。
音響測定のお手伝いなど音響技術サービスや、機器の試作、研究開発や特注機器などのソフト、ハード、システム開発の設計から製造までご相談いただけます。 音響製品の開発、販売のほか、オーラサウンド社のオーディオ製品を輸入販売しています。